Q&A

よくある質問

登記の疑問やご利用の際の不明点に回答

法律に関する相談や依頼というとハードルが高いというイメージを持たれる方も少なくありませんが、どんなに小さなことであっても安心してご相談いただける雰囲気づくりを心掛けております。「こんなことでも相談していいのだろうか」といったお問い合わせも歓迎しておりますので、気軽にご連絡ください。また、ご依頼にあたっての様々な疑問を解決するよくある質問と回答も掲載中です。

Q 相続した不動産の名義変更(相続登記)とは具体的にどのような手続きですか?
A

もっとも多いケースは権利のある相続人全員が遺産の分け方について話し合いをし(遺産分割協議といいます)誰が何を相続するかを書面にし(遺産分割協議書)戸籍謄本など必要書類を準備して申請書に添付して不動産のある管轄の法務局に申請します。

相続人が1名の場合は戸籍謄本、遺言書がある場合はその遺言書や戸籍謄本を提出します。司法書士は登記を代理する目的であれば依頼人の代わりに相続人全員の戸籍謄本を取得することができます。仕事や多忙で市役所になかなか行けない方はご依頼ください。

また、当事務所はオンライン申請をしており、県外の管轄の相続登記にも対応しています。

Q 不動産の相続方法のおススメは?
A

誰が相続するかはそれぞれの親族関係や事情によってさまざまですので、これが正解というのはありませんが、共有不動産(名義を複数の連名)とすることはお勧めしません。

共有不動産を売却するには共有者全員の同意が必要になるため、売りたくても売れない事態になったり、親子共有ならまだしも、兄弟共有となると、後々一人の所有にしたいと思った時に高い贈与税の壁に突き当たり名義が動かせず、そのまま世代が変わると疎遠のなっていってその不動産の処分ができない、ということが起きがちだと思われます。

Q 遺言がある場合とない場合ではどう違いますか?
A

相続をめぐるトラブルは、遺言書がなかったことが原因となる場合が多くあります。亡くなったAさんには子供も直系尊属もいなかったため、遺産を妻とAさんの兄弟が相続することになりました。兄弟の中には死亡している者もいて、その子供が相続人になっており、調べると法定相続人は30人にも達することがわかりました。このような子供のいない夫婦の場合、夫が生前に「妻に全財産を相続させる」との遺言書を書いておけば、妻は全財産を他の相続人の印鑑をもらうことなく相続できるのです。遺言とは、自分の考えで自分の財産を処分できる明確な意思表示です。遺された者の幸福を考える上でも、遺言は元気なうちにしっかりと書いておくべきです。

Q 遺言があまりにも不公平で納得できない場合は?
A

いざ遺言書を開けてみると、全財産を老人ホームに寄付するというものだった。あるいは相続人のうちの一人だけに土地・建物を相続させると書いてあった。残された者にとってあまりにも不公平な内容だったという話はよく耳にします。そんなときのために、遺留分(いりゅうぶん)という制度があります。遺留分とは、たとえ遺言者の意思が尊重されるとしても、最低限度これだけは相続人に残しておかなければならないという、いわば遺言によっても奪われない相続分のことです。民法では遺留分は次のように規定されています。

(1)兄弟姉妹には遺留分はない

(2)直系尊属のみが相続人である場合は全遺産の1/3

(3)上記以外の場合はすべて全遺産の1/2 

もし遺言に納得できないときは、遺言の要件が整っているか、まず、確認すべきでしょう。そして遺留分が侵されていたら、それを取り戻す権利があります。これを遺留分侵害額請求権といいます。これを相手方に請求する事によって、遺留分の侵害額に相当する金銭の支払を求めることができます。遺留分侵害額請求権は、相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知ったときから1年、相続開始後10年で時効により消滅しますので注意してください。また、裁判所では、侵害額の支払にあたっては期限が付されることもあります。

Q 遺言書にはどんな種類がありますか?
A

遺言書には、代表的なものに自筆証書遺言と公正証書遺言があります。自筆証書遺言は、証人の立会いも不要で手間ひま・費用のかからない方法ですが、方法を誤ることで無効になったり、遺言書そのものが発見されないままになったりすることがあります。公正証書遺言は、公証人と証人の立会いの下に作成し、遺言書の原本は公証人役場に保管されますので上記のような心配はありません。公正証書遺言をおすすめします。

Q 相続財産が少額でも、遺言を書いておいたほうがいいのですか?
A

遺言は大切な方への最後のメッセージです。残された方々の為にもご自分の気持ちを残しておくことが大切だと思います。満15歳以上なら、遺言をすることが出来ます。たとえ、相続財産が少額であっても、「争族」とならないように遺言書を書いておくことをおすすめします。